インタビュー

災害医療
岩手医科大学医学部救急・災害医学講座 教授
眞瀬 智彦 先生
2023.2
前編
東日本大震災の教訓を未来に紡ぐ~災害医療の人材育成に尽力~
わが国はその自然環境や地理的特性から「災害大国」といわれています。災害医療が目指すのは、通常医療が提供されていれば救命される「防ぎ得る災害死」を可能な限り減らすこと。多くの「防ぎ得た災害死」を残した阪神・淡路大震災の教訓から、災害拠点病院の整備や災害派遣医療チーム(DMAT)の設立など、さまざまな対策が講じられてきました。東日本大震災ではDMATの迅速な初動をはじめその教訓が生かされる一方で、支援の調整機能の在り方などの課題も浮き彫りになりました。2023年3月に岩手県盛岡市にて開催予定の第28回日本災害医学会総会・学術集会では、「災害保健医療の過去・現在、そして未来 “人材育成”」がテーマに掲げられています。大会長であり、災害医療の発展に尽力する岩手医科大学医学部救急・災害医学講座教授の眞瀬智彦先生に、東日本大震災の経験、そして災害医療を担う人材育成の試みについてお話を伺いました。
2023.2
後編
自然災害から感染症対応まで、災害医療は新たな時代に
日本の災害医療は1995年の阪神・淡路大震災を機に大きく発展してきました。その後、2011年の東日本大震災では多くの場面でその教訓が生かされたものの、調整を担う本部機能やロジスティクスの強化、広域医療搬送、通信体制の確保など新たな課題も明らかとなりました。近年、全国各地で自然災害が頻発し、災害医療を担う人材のニーズはますます高まっています。さらに、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に代表される感染症対応をも含めたより強固な災害医療の在り方が期待されています。限られた医療資源をいかに効率的に用いることができるか、いかにより多くの患者に最良の医療を提供できるか、そして災害医療が目指す「防ぎ得る災害死」を減らすために一人ひとりの医療者ができることは何か――。岩手医科大学医学部救急・災害医学講座教授の眞瀬智彦先生に、災害医療の歩みを振り返りながらお話を伺いました。
禁煙
京都大学大学院医学研究科社会健康医学専攻健康情報学講座 特任教授
髙橋 裕子 先生
2022.5
前編
禁煙治療の新時代を切り開く
2022.6
後編
吸えない環境づくりが最大の禁煙支援
Withコロナ時代の花粉症診療
日本医科大学大学院医学研究科頭頸部感覚器科学分野 教授
大久保 公裕 先生
2022.2
前編
Withコロナ時代に求められる花粉症治療~花粉症は今や社会的疾患に~
2022.3
後編
花粉症治療でCOVID-19感染拡大を抑制~「三つのゼロ」を目指した治療戦略~
日本人の死生観、看取り文化
東京大学大学院人文社会系研究科死生学・応用倫理センター上廣死生学・応用倫理講座 特任教授
会田 薫子 先生
2022.1
前編
変わりゆく死生観そして終末期医療
2022.3
後編
終末期医療に「死の質(QOD)」の視点を~穏やかな最期を迎えるために~
Withコロナ時代のフレイル対策
東京大学高齢社会総合研究機構 機構長/未来ビジョン研究センター 教授
飯島 勝矢 先生
2022.1
前編
自粛生活がもたらすコロナフレイル~「良質な脅し」で行動変容を促す~
2021.11
後編
感染予防とフレイル予防の両立を
喉頭摘出者を取り巻く問題
諏訪中央病院耳鼻咽喉科 部長/山梨大学 名誉教授
増山 敬祐 先生
2021.4
前編
がんで失った声を取り戻すシャント発声~喉頭摘出者の新たな選択肢に~
2021.3
後編
声を取り戻すことは日常、そして生きがいを取り戻すこと
小児の在宅医療
ひばりクリニック 院長/認定特定非営利活動法人うりずん
髙橋 昭彦 先生
2020.1
前編
医療依存度の高い小児と家族を支える小児在宅医療
2020.2
後編
「子どもと家族の当たり前の暮らし」を支える小児在宅医療
認知症と共に生きる社会
認知症介護研究・研修東京センター 名誉センター長
長谷川 和夫 先生
2019.7
前編
認知症研究の第一人者が、認知症になって伝えたいこと
2019.8
後編
認知症になっても安心して暮らせる社会を
在宅医療の本質
医療法人アスムス 理事長 / 迫日本在宅ケアアライアンス 共同事務局長
司会:太田 秀樹 先生
厚生労働省 大臣官房審議官
迫井 正深 先生
2019.4
前編
医療に「生活の視点」を
2019.6
後編
治す医療から支える医療へ
これからの地域医療
日本医師会 会長
横倉 義武 先生
2019.2
前編
超高齢多死社会におけるかかりつけ医の役割
2019.3
後編
持続可能な地域医療の実現に向けて
がんサバイバーへの支援
日本対がん協会 会長 / 国立がんセンター 名誉総長
垣添 忠生 先生
2018.12
前編
がん患者の疎外感や孤立感、不安や恐怖からの解放を目指して
2019.1
後編
がんと共に生きる社会を目指して
超高齢社会の終末期医療
公益社団法人地域医療振興協会 会長 / 日本医学会 前会長
髙久 史麿 先生
2018.9
前編
超高齢多死社会の終末期医療について考える
2018.11
後編
本人の望む最期を~変わる終末期医療~