GNEミオパチー(縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー)は主に若年成人発症のGNE変異を原因とする常染色体潜性遺伝形式の遠位型ミオパチーで,本邦での患者数が400名程度と想定される希少疾病である1)2).筋病理では縁取り空胞が観察されることが特徴で,確定診断はGNE遺伝子解析で行われる.本邦で開発されたシアル酸補充療法2)の臨床応用が本格化し,本邦で開始されたN-アセチルノイラミン酸(NeuAc)は国内Ⅱ/Ⅲ相試験および延長試験で上肢機能評価の改善を証明し3)4),2024年3月に薬事承認された.また,その他のシアル酸化合物の治験も海外で開始されており,治療法のさらなる進歩が期待される.