Special Articles 総説
臨床 筋強直性ジストロフィーの病態解明と治療研究
掲載誌
MD Frontier
Vol.4 No.1 15-18,
2024
著者名
中森 雅之
記事体裁
抄録
/
連載
疾患領域
神経疾患
診療科目
神経内科
媒体
MD Frontier
Key Words
筋強直性ジストロフィー,スプライシング,核酸医薬,エリスロマイシン
筋強直性ジストロフィー1型(DM1)は,成人で最も頻度の高い筋ジストロフィーである.筋強直や進行性筋萎縮といった骨格筋症状だけでなく,心臓,消化管,脳,内分泌系,眼など,多様な全身症状を呈する.DM1は遺伝子上の非翻訳領域にある塩基繰り返し配列(リピート)の異常伸長が原因となる.変異遺伝子から転写された異常mRNAがスプライシング制御機構を破綻させ,さまざまな症状を引き起こす.DM1において病態の中核をなす異常mRNAを標的とした治療開発が進められており,核酸医薬をはじめ現在多くの治験が行われている.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。