Patient Support QOL向上のための周辺情報
障がい者の国際舞台芸術コンクール「ゴールドコンサート」
掲載誌
MD Frontier
Vol.3 No.1 43-45,
2023
著者名
貝谷 嘉洋
記事体裁
抄録
/
連載
疾患領域
神経疾患
診療科目
神経内科
媒体
MD Frontier
ゴールドコンサートは,障がいをもつミュージシャンがグランプリをかけて競う音楽コンテストです.2003年に始まり,回を重ねるごとに応募者・観客ともに増加して,第20回を迎えた今年,観客は16,458人にのぼりました(写真1).過去の出場者の4人が大手レコード会社からメジャーデビューし,複数名がプロのミュージシャンとなり音楽を生業とされています.第9回にグランプリを受賞された視覚障がい者の佐藤ひらりさんは,東京2020パラリンピックの開会式で国歌斉唱を務められました.
ゴールドコンサートの目的は,「障がい者のイメージをポジティブにすること」と「障がい者の社会参加の拡充を図ること」の2つです.障がい者は合理的配慮があれば,さまざまな力を発揮できますが,現状の日本では健常者と障がい者の生活の場が離れていることもあり,障がい者は保護の対象というイメージをもたれています.音楽を通して人々が自然に関わりお互いを知ることで,共生社会の実現に繋がることを期待しています.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。